今夜、NHK教育で、「"星の王子さま"とわたし」という番組が放送していました。
何年か前に友人と箱根旅行に行ったとき、星の王子さまミュージアムを観ました。
サンテグジュペリは飛行機乗りで、第二次世界大戦で戦死しているんですね。
ミュージアムには、そんな彼自身の生い立ちやプライベートな部分が紹介されていて、『星の王子さま』の理解が深まったのでした。
今回の番組も、本のあらすじを交えながらサンテグジュペリの紹介と、そして、本を読んだ人たちのインタビューで構成されていました。
星の王子さまは、自分の星にある日咲いたバラがとても美しくて、一生懸命世話をするのですが、バラは気まぐれでわがままで、王子さまは嫌になってしまい、バラを残して星を旅立つのです。
そして、いろいろな人たちと出会う。
そのなかで、キツネにあったとき、「アプリボアゼ」という言葉がでてくるんですね。
王子さまが、「ぼくと遊んでくれない?さみしいんだ」とキツネに言うと、キツネは「遊べないよ、きみとはアプリボアゼしていないからね」と言うのです。
「アプリボアゼ」とは、直訳すると「飼いならす」。
しかし、この本のなかでは、「仲良くなる」「きずなを結ぶ」と、とても深い意味をもたせているのではないかと、これは「星の王子さま」にとってのひとつのテーマではないか、との解釈を番組で話していました。
王子さまの星に咲いたバラは、読む人にとって、いろいろに例えられると思います。
愛する彼女彼氏や、自分の子供・・・、夢かもしれないし、自分自身かもしれない。
そして、「アプリボアゼ」は、目には見れないものなのです。
キツネが最後に教えてくれるように、「ほんとうに大切なものは目にはみえない」のです。
わたしはほんとうに泣き虫なのですが、今日のこの1時間半の放送でも、また泣きました。
白くんはいつもと同じように箱座りで船をこぎながら傍にいてくれました。
額をなでなでしたら、白くんはわたしにアプリボアゼしてくれました。
こういう普通の日常を、あたりまえのことと思えていることが、どれほど幸福なことなのか、何度も思わずにはいられません。
そうそう、番組内で地元フランスで『星の王子さま』を小さな子供に読み聞かせたあと、「きみにとってアプリボアゼってなあに」という質問をしていたのです。
質問に答えたなかのひとりの女の子が、「うちのうさぎは、わたしが食事をしているときにテーブルのしたにくるの。そのときにアプリボアゼしているわ」と話していたんです。
うさぎが人間のご飯に興味を持つのは、世界共通みたいですね(^^)
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